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2006年9月24日 (日)

三徳山 三佛寺

鳥取の2日目。

【澤の湯】→29号→21号→【三徳山 三佛寺】→【三朝温泉】→179→津山街道→人形峠→482→恩原高原→恩原ダム→辰巳峠→【佐治川】→53号→鷹狩駅→482→40号→【赤波川渓谷】→【板井原集落】→53号→373→大原→【宿場町 平福:川端の風景、宮本武蔵決闘の場】→佐用→2号→第二神明→伊川谷IC→北神戸線→有馬口→51号→有馬温泉→西宮北道路→西宮_dsc_0071

土門拳が日本一の建築物としてその名を挙げた『三徳山 三佛寺(みとくさん さんぶつじ)の投入堂』。断崖に張り付くように建つそれは奥の院です。「建つ」というよりは「浮かぶ」ようなその姿に人々は感嘆の声を上げずにはいられません。行きたい。そう思いました。

宿では館内にDSCを入れてくれました。盗難、悪戯が外出先では心配ですが、これでとても安心でした。宿は古くてちょっぴり汚かったですが、女将さんや従業員の方が親切でしたので、気持ちよかったです。朝風呂にも入り、今日の修行の為に心身ともに綺麗にしました。三佛寺では駐車場が分からず、DSCを停め、看板に地図に目をやっていると、ご夫婦が話しかけてこられました。やはり駐車場が分からないとのことです。来る道にあった駐車場を案内し、自分もそこに停めることとします。

入口からいきなり急な階段が続きます。参拝者受付に辿り着くまでにもう参っています。これから先が思いやられます。参拝料400円。途中、お地蔵さんに水をかけると琴の音が聞こえてくる水琴窟があります。なんとも心地よい音色です。ご本堂の裏手に登山事務所があります(200円)。ここで登山靴に近い靴を履いていない人は500円を払って草鞋を買います。(借りるのかな?僕はOKが出たのでそのままだったので詳しいことが分かりません)昨日も一人、山から落ちた人がいたそうです。登山名簿に氏名、住所、電話番号を記入し、入山時刻を記入します。帰りに下山時刻を記入し、安否の確認を取ります。ここで輪袈裟を提げていくように言われます。帰りにはお返しします。_dsc_0025_1 _p1000312 _dsc_0027_2 _p1000263

登山道に入っていきなりの難所です。もう本当によじ登るという表現がピッタリの急な坂道です。土から出ている根っこや、岩に手をやりながら、なんとか一歩一歩進みます。途中、草鞋を履かれたご夫婦が、草鞋は全く滑らない、と言われていました。日本文化の勝利です。でも僕は草鞋ではありません。クサリやロープがつけられている最難関の場所では、もう何度戻ろうと思ったことでしょうか。ここから落ちた人がいます、なんて看板もあります。ありゃ、ここから落ちたら助からないだろうな、ということは分かります。そしてやっとのことで投入堂に辿り着きます。まだまだ先との思いがあったので、少し意外でもありました。残念なことにお堂の周囲が工事中で、囲いやパイプが張り巡らされていて自然の中に忽然とその姿を現す、という感じがしませんでした。それでもその姿は凛として素敵でした。すると突然、雨が降ってきました。天気予報では降水確率10%とほぼ雨は降らないはずでしたが、奥の院にいたときだけ、雨に降られました。不思議な思いです。

ただそのため帰路の足元が悪く、何人かの人が滑って尻餅をついたりしていました。登山事務所で記入した下山時刻で、僕の所要時間は1時間25分でした。受付をされている兄さんは、救助の為に出動することが多いとのことで、僕の三分の一、30分くらいで行って帰ってこれるそうです。人の命がかかっているから、それでも少しでも早くなりたい、ならないといけない、と言われていました。_p1000326

179に戻る途中に、三朝温泉があります。川原に無料の露天風呂があります。カブが橋のたもとに止まっています。これに乗った兄ちゃんが風呂に入っていました。芸能人の『なずび』にその風貌の似た兄ちゃんは、熱過ぎてずっと入っていることができないと言っていました。僕も手を入れて温度を見てみましたが、やはり少し熱いようでした。ここも当然ながら簡易の脱衣所しかなく、周囲からは丸見えの状態です。混浴ですが、女の人でここに入るのはもの凄く勇気が必要です。

次の目的地『板井原集落』に向け出発です。TMにはこの場所のことは何も触れられていませんでした。昨夜の宿にあった鳥取県の案内パンフに見つけました。そこには『昭和30年代の集落がそのままそこにある』とあります。日本の原風景をこよなく愛する僕としては当然のことながらググッと引寄せられることとなりました。途中、佐治川や赤波川が作り出す自然の美しさに感動し、しばしバイクを止めてその風景に見入っていました。_p1000341

車一台がやっと通れるような道をヘルメットのシールドを上げて風を受けながらゆっくりと進みます。途中、湧水を汲みに来ていたおじさんに道が正しいかお聞きします。

暫くすると板井原集落の大きな石碑が建っています。着きました。石碑の前にバイクを止めてカメラバックを降ろします。それにしてもそこから見える家々の窓ガラスは割れ、屋根が折れています。でも畑には手の入れた様子があるし、わさび田にはネットが被せられています。そこで勇気を少し出して、集落の中に入っていきました。玄関前に出しっ放しであろうソファや、扉の開いた蔵、朽ち果てた玄関から見えるメチャメチャになって土台がむき出しとなった家内。ありゃ、ちょっと怖い雰囲気だな、と思っていると、目の前に大きな蜘蛛がスーッと糸を垂らして降りてきます。今までに見たことも無いような花火のように放射線状にどちらが頭か分からないようなヘンテコな蜘蛛です。思わず叫びそうになりました。折角なので一番奥の家屋まで歩を進めます。お地蔵様に綺麗な花が供えられています。人気(ひとけ)が全く無いのに人の手が加わった形跡が所々にあります。これがまた不思議な感じを一層高めてくれます。結局、30年代を疑似体験するということなく、ただ怖かっただけで集落を後にします。不完全燃焼です。_dsc_0123_3 _dsc_0106

国道に戻るべく南下していくと、そこにも『板井原集落』の看板がありました。あれっ?今来たところとは違う方角にその矢印があります。狐に抓まれたようですが矢印通りにDSCを進めます。すると、なんとそこには思ったとおりの光景が広がっていました。そこには写生のグループの方が10名ほど来られていました。DSCを見て声をかけてこられた方は御年80歳とのことです。若い頃には250ccに乗られていてブイブイいわせていたそうです。その方から、板井原の集落はふたつあることを教えてもらいました。僕が先に行った集落も間違いではなかったようです。ここで寄ってみたかった喫茶店『野土香』に入りました。古民家を改装したお店は2階がギャラリーになっています。優しい名前の通りの雰囲気のあるところです。_dsc_0226 _dsc_0159_1 _dsc_0262 _dsc_0209 _dsc_0201_1 _dsc_0173

宿場町平福に立ち寄り、江戸の空気を味わい、川端の光景に心和ませます。町の外れには宮本武蔵が初めて闘った地に記念碑が建っていました。赤い帽子を被ったお地蔵さんたちが並んでいました。川沿いには彼岸花が赤く色付いていました。

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帰りは中国自動車道で帰ろうと考えていましたが、佐用まで来て、ETCが利用できない中国道よりも利用可能な第二神明、阪神高速ルートで帰ることに急遽変更しました。ETCモニターは月2回以上の利用をするように言われています。このETC魂。モニターの中のモニター。『ザ・モニター』であります。 途中、事故で10kmの渋滞表示が出ていました。そこで、宝塚の看板を目印に北上することにしました。このルートは使ったことが今まで無かったし、ETCの使用可能ルートかも分かりません。宝塚ICだったら中国自動車道だし、そうとしたらETCは使えません。様々な思いが頭の中をクルクルします。結局、有馬口で降りたのですが、降り口にはETCブースもなく呆気なく出ることが出来ました。多分良かったのでしょう。あとは勝手知ったる有馬です。51号を駆け抜け、西宮まで快走です。総走行距離592.1km。この旅も、素敵な思い出となる旅になりました。

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コメント

因幡漫遊記ですね。私は’85~’90の5年間、家族ともども鳥取で転勤生活を送ってました。とても懐かしく拝見しました。鳥取銀行の関連会社で、営業として西は、温泉町、東は松枝、出雲といろんなところに行きました。鳥取県にはピンからキリまで30余の温泉があるらしいです。最近はご無沙汰してますが、当時の友人達と、マージャンしたり、沖釣りしたりで毎年鳥取に行ってました。

投稿: | 2006年9月25日 (月) 21時05分

三徳山なんか、今は安全にちょっと気遣いしてるようですが、昔は何でもありで、スカートにハイヒールで登山も黙認されてました。いったん縄、鎖をにぎって登山すると後戻りできません。(先のコメントもueです)

投稿: ue | 2006年9月25日 (月) 21時11分

三朝温泉の露天風呂、懐かしいです。以前、会社の研修で鳥取に3ヶ月ほど滞在したことがあり、週末はいつも三朝や羽合で疲れを癒していました。でもあの露天風呂に入る勇気はありませんでしたが。

投稿: ピヨピヨマン | 2006年9月25日 (月) 21時56分

ueさんもピヨピヨマンさんも鳥取に思い出をお持ちなんですね。
もし僕に三徳山をスカートとハイヒールで登ってくれと依頼があっても絶対に勘弁です。高所恐怖症(気味)である僕にとって、本当に怖いところでした。
露天風呂は、もう怖いものが無い、というか羞恥心が薄くなっているのでしょうか、全然大丈夫なのですが、登山後で疲れていたこともあり、入りませんでした。今度は是非挑戦したいです。

投稿: tetsu | 2006年9月26日 (火) 19時05分

鳥取へ行かれていたのですね!
温泉街や宿場町、旅の匂いがしてきました。
燕趙園のお写真、絵葉書のようですね!
お宿も良い雰囲気で、バイクも中にいれさせてもらえて!
投入堂っていったいどうやってへばりついてるんでしょう。数年前山陰で大きな地震がありましたが、揺れにも強いのですね。
いつもレポを拝見すると、自分のしらないことをたくさん教わります。関西時代も鳥取方面は走ったことがないので、はやくかえって走りたいです。読ませていただいてそんな気持ちになりました。
もうじき大型でのレポが拝見できますね!

投稿: kazuh | 2006年9月30日 (土) 23時40分

鳥取はバイクがなかったときは遠くの存在でしたが、バイクが来てからは『ちょっと行ってみるか』の存在になりました。鳥取に限らずそんな場所がバイクのお陰で多くなりました。遠くも近くもです。カブでのご近所探索なんかもこれまた楽しいですね。

大型バイクのレポ、あれが良い、これが良いとのレポですね♪ はい、そんなんだったらこれからドンドン書きたいと思います。でもメカ音痴ゆえ、見た目勝負ですが・・・ kazuhさんのFZ1熱中症候群はもう治ってしまったのでしょうか。あの病は一度かかると完治するのは難しいと北里博士も言っていました。(北里博士って?)

今日の日曜日が雨との予報でしたので、昨日はDSCで飛び出してきました。コンパクトフラッシュが不良で、再生できない画面がいくつか出ています。ヨドバシと交渉です。のじぎく国体、神戸総合運動場のコスモス、六甲のJAZZフェスティバルなど今日も行きたいところは盛り沢山なのですが、午後からは60%の降水確率です。午前は空とにらめっこしながらの洗濯干しです。

投稿: tetsu | 2006年10月 1日 (日) 08時52分

僕も今洗濯中です。こちらも曇りでお天気怪しそう...
実は昨日、昨年もいった巾着田に行ってきたのですが、帰りに川越の某交差点で立ちゴケしてしまい、信号待ちの車のドアを思いっきりヘコませてしまいました。もちろん誰も怪我なんかしてませんが、公道上だったので立派な事故です...。嫁さんにも報告したところ、「軽いバイクを買えるようになるまで、バイクやめたら」と言われてしまいました。当分資金ができないことわかっている上での発言なので、ようは事実上「バイクをやめたら?」の意味ですね...軽量FZ1、欲しいですが、嫁さんのいうことももっともかなぁ...とちょっとそんな気持ちにもなったりしています....とりあえず今日はおとなしくしときます。

工事中のSONY、レッド・アイ、最初なんだろう?と思いましたが「曽爾」と「赤目」ですね! 工事完工待ってます!

投稿: kazuh | 2006年10月 1日 (日) 10時35分

ワー、大変でしたね。ドアの凹み以上にkazuhさんも凹んでしまったと思います。事故のときって、その前の交差点で停まっていたらとか、色々考えてしまいます。でもkazuhさん自身に怪我が無くて何よりでした。気をつけようが無いですが、気をつけて欲しいです。

奥様と理論闘争をされたら、絶対に勝てません。理には情で訴えるしかありません。kazuhさんの思いを、一歩一歩、それが性急過ぎる様であれば半歩半歩伝えていきましょう。

でもkazuhさん、FZ1、軽量と言われますが、XJRと余り変わらないみたいですよ。攻め口は変えられた方が良いかもです。

でも、『バイクやめたら』はライダーにとってきついお言葉ですよね。でもここはグッと我慢。嵐が止まないことはないです。

投稿: tetsu | 2006年10月 2日 (月) 20時59分

今日保険会社から電話があり、保険を使うと等級が下がり、40%割引から10%割引に転落するとのこと...まぁ、先方の修理見積額で保険に頼るかどうか判断します...ぅぅぅ

FZ1、水冷ですから乾燥で199kgでも装備重量はそこそこになるでしょうね。僕の98年モデルXJRは、現行XJRより8kg重いので、現行モデルへの買い替えでもいいかなぁ...なんて考えているところへFZ1がでたもんだから、そちらに目がいってしまいました。。。装備状態での重量やシート高比較など、総合的に判断したほうがよさそうですね。というか、まずは先立つものですが(笑)

投稿: kazuh | 2006年10月 2日 (月) 22時25分

3等級下がってしまうんですね。来年度の保険料だけでなく、数年単位で修理費用と比較検討しないとならないですね。

僕も以前、ランクルのフロントガラスに高速道路を走っているときに飛び石でひびが入り、保険で対応しました。このとき等級は据え置きでした。7~8万円かかりました。
いざと云うときの保険ですが、使う、使わないを経済的に考慮しないと意味が無くなってしまいますから、よく相談されてください。

投稿: tetsu | 2006年10月 2日 (月) 23時06分

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