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2007年1月 8日 (月)

長谷の棚田と山空海温泉

三連休最後の今日、天気晴れ。昼のお天道様がある時間を自分にプレゼントします。前日ツーリングマップル(TM)とにらめっこして、猪名川に『所々路面が荒れているダート4.7km』とある野所長谷線林道を目指します。ダートですから相棒は勿論カブです。宝塚ホテルの前を通ると綺麗な着物に身を包んだたくさんの女性たちがいます。今日は成人式です。その後も何組かの着物軍団を見かけましたが中には化粧の仕方、間違えているんじゃない?と思われる人たちもいました。「おっちゃんには関係ないやろ」と言われれば全くその通りです。でも真っ黒なパンダのような目が脳裏に焼き付いてしまいました。

_p1000049_1 途中まではいつもの大好きな篠山コースと同じです。ただ今日のポリシーはのんびり、ゆっくり、ほっこりですのでカブも30km位でトロトロ走らせます。カブは遅くても「仕方ないな」で許される唯一の貴重なバイクです。途中小さな看板が気になります。『妙見山神社』とあります。ハイキングコースの看板に沿ってカブをゆっくりと進めます。人はいません。山の頂上に着くと小さい境内の中に新しい神殿がありました。

猪名川の道の駅です。TMによるとこの辺りから分岐している道がある筈なのですが見つかりません。『兵庫県指定重要文化財 木喰仏上人像 天乳寺』の道標を頼りに道に入っていきます。がお寺さんで行き止まりです。仕方ありません。途中からのアクセスに変更です。その前にまた寄り道です。猪名川町の『ふるさと館』です。いつもこの前を通るのですが中に入るのは今日が初めてです。町の歴史や文化を実際に使われていた道具や資料で説明しています。無料なのですが、お客さんは僕だけです。木喰(もくじき)のコーナーで立ち止っていますと資料館の係りの方が「これをどうぞ」と立派な木喰仏のパンフレットを下さいました。入口付近にある地図に目をやっているとまたまた「なんでも聞いてください」と仰って下さるので林道はどこから入っていけばいいのか、と資料館と関係ないことを聞いてしまいました。その方は嫌な顔をせず「私もここ木津に住んでいるのですがまだ林道に行ったことがありません。ただ先日、新しく整備された林道があることを聞いたのでそれだと思います。」と小学校裏から抜けていく道を教えて下さいました。これは方向からして僕の目指す道ではありませんでしたが、折角の親切ですのでお言葉通りに行ってみることにしました。高さ2mの頭が着きそうになるようなトンネルがあったりしました。_p1000218 _p1000056_1

             

               

                 

東山地区の住宅街を抜けてから北上していきます。段々と山の中に入っていきます。林道という感じではありませんがいい感じです。途中から所々ダートになります。昨日降った雪で道はグチョグチョ&グチャグチャです。こうでなくちゃ。期待通りの展開です。『才の神峠』の道標があります。江戸時代の古い道標です。その隣には新しいお地蔵さんがあります。なんと元々あった3体のお地蔵さんは盗まれてしまったとあります。まったくもって信じられません。僕も親父の墓にあった植木を盗まれたことがあります。こんな奴らは人間じゃない。百叩きの刑です。

峠を越えるとそこには驚く光景が広がっていました。なんと素晴らしい棚田が目の前一面にあるではありませんか。こんな近くに棚田があったなんて全くもって信じられませんでした。TMには一切のその記載はありませんでした。棚田の所々に立て看板があり、勝手に私有地に入ったりしないで、写真を撮る際にはプライバシーに配慮を、そしてゴミは持ち帰るように書いてありました。この日、僕以外の人間はいませんでしたが、シーズンには結構な人が来ていることを窺わせます。素敵な棚田を次の世代に残していくためにも最低のルールは守りたいものです。棚田に残る白い雪や、青空に浮かぶとり残された柿を見ていると時間が経つのを忘れてしまいそうです。_p1000085 _p1000073_3 _p1000113_3 _p1000105_2

              

              

                 

日本の原風景を堪能した後、今日はもうひとつのお楽しみがあります。カブの前籠には薄いタオルが2枚入っています。そうです。温泉ツーリングです。今日の目的地は『秘湯』の名に相応しく『地図に無い温泉』です。その名は『山空海温泉』。山も空も海も全部あるこの贅沢な温泉は商業ベースの温泉施設とは対極をなして存在しています。黒く排気ガスで汚れたガードレール脇にあった看板がその場所が直ぐ近くにあることを教えてくれます。一旦行き過ぎたようですが時速20kmのカブであれば屋根に書かれた温泉マークを見落とすことはありません。駐車場のこれまた小さな看板を川に下りていきます。川沿いにある細い道をいくと温泉です。カブならその道を行くことができます。入口で止めようとしたら「奥に止めなさったら良い」と言われ、グググイッとカブを押し進めます。3匹の白い大きな犬たちが僕の周りを駆け回っています。ニコニコされているおばちゃんに初めての旨を伝えると料金箱と湯船の場所を教えてくれます。去年の10月より500円から700円に値上げしたと書かれていました。プレハブ小屋がありますがこれは湯治に来られる人の施設だそうです。中には1週間ほどここで宿泊していく人もいるそうです。_p1000171_3 _p1000143_1 _p1000152 _p1000148

              

                  

            いよいよ男風呂の青い暖簾をくぐっていきます。小さい小さい脱衣所があります。でもちゃんとコインロッカーがあります。100円入れて使用後100円が戻るタイプのものですが、風呂上り後、それは戻ってきませんでした。気の弱い僕は設備はそうだったが戻らない仕組みなのだ、と自分を納得させました。まだ100円が戻ると信じていたその時の僕は、ガラガラッと扉を開けて中に入っていきます。そこには中で熱い湯とぬるい湯に間仕切りされた大きな湯殿と、人一人が体育館座りをしてやっとこさ入れる水風呂がありました。先客は2人。そのお2人ともぬるい湯に入っています。手をつけるとぬるい方が良さそうです。かけ湯をしてから隅っこにそっと飛沫が上がらないようにして身体を沈めます。うぅぅぅ~、いぃぃ~。雪道を走ってきた身体にはジーンとします。手の指先などは痛いような感じです。うぅぅぅ~、いぃぃ~。暫くして熱い湯に入ります。あれれっ?こっちの方がいい感じです。きっと先ほどは体が冷えすぎていたのでしょう。熱い湯がとっても心地良いです。目の前のガラス戸は半分開いていて湯煙が外に吸い出されるように出て行きます。うぅぅぅ~、いぃぃ~。 _p1000161_2 _p1000153_2 _p1000183_3 _p1000160_1

            

                    

           

犬たちにワンワンと吠えられ温泉を後にします。帰りは604号を知明湖沿いに走り、一庫ダムを経由し、川西から宝塚に向かいます。ダイエーはいつもの西宮店でなく宝塚中山店で買い物をして家路につきました。

追伸:湯船に浸かっていると目の前に『山空海温泉の憲法』なる張り紙がありました。そこには『管理人の言う事が憲法でありそれに従えない者は来るべからず』『つり銭がないように小銭を用意してから来ること』『金を払っている客だからというような人は来てくれるな』等々が書かれていました。実際のお会いした管理人さんはごくごく普通の方で偏屈な感じは全くしませんでした。色々なお客さんがいるので大変なのだと思います。

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コメント

>昨日降った雪で道はグチョグチョ&グチャグチャです。こうでなくちゃ。期待通りの展開です


思わず含み笑いをして読みました♪
tetsuさんのその思考に拍手です。(笑)

>こんな近くに棚田があったなんて全くもって信じられませんでした。TMには一切のその記載はありませんでした


そういう時に出会った風景は、とても感動しますよね。
「ここいいよ」って書いてあるところを目指して行って見つけた時の感動は
ちょっとした「先入観」を感じながらのような気がして。
TMの親切な書き込みはほどほどのほうがいいような気がします。
少しずつ自分が書き込んでいけばいいんですよねー。

「うぅぅ~、いぃぃ~」・・・面白い!
すごくその気持ちが伝わってきました。(笑)
ツーリングで冷えた身体に温泉は最高ですよね。
帰りたくなくなるほどに・・・。(笑)

パット見、300円くらいで入れそうなところですがなかなかいいお値段するんですね。
こんなところに温泉が、と思える所ですね。


懺悔レポート、満喫しましたよ~。(笑)

投稿: みどっち | 2007年1月13日 (土) 13時53分

中途半端な雨よりも滅茶苦茶な凄い雨の方が楽しいですよね。傘を差しているのになぜか頭から全身がびしょ濡れ。思わず笑ってしまいます。でもこれは前向き思考と云うよりもちょっと危ない人かもしれません。

『確認旅行』的な旅は限られた時間の中では効率的で良いのでしょうけれど、効率的でない旅こそが本当の旅なんでしょうね。目的地を決めずにぶらっと気の向くままに。でもこんな贅沢はもう少し先のようです。

懺悔温泉行ってきました(笑)。真冬にもバイクに乗るみどっちさんも経験済みだと思いますが、手足の指先は凍傷の一歩手前状態です(この日はまだ暖かかったですが)。ストーブの暖かさでなく、お湯は身体を芯から温めてくれます。幸せを求めてまた秘湯的非営利主義小規模温泉に行きたくなってきました。

投稿: tetsu | 2007年1月13日 (土) 22時22分

またまた穴場を教えていただしきました。山空海温泉。地図にない温泉ですか! ここは大阪府になるのでしょうか...
看板を出さない隠れ家的お寿司屋さんに名店があるような感じですね!(そんなお店には行ったことがないですが...笑)

投稿: kazuh | 2007年1月14日 (日) 15時09分

「山空海温泉」ですか。
おもしろそうですね。
チャンスを見て、私も行ってみることにします。

 憲法を制定した管理人さんの気持ちも
 十分理解できます。

 わけの分からん人間が増え続けてますね。

投稿: kanoko551 | 2007年1月14日 (日) 20時46分

>kazuhさん
大阪は豊能郡です。この辺は自然がいっぱい、素敵なところでした。

>>看板を出さない隠れ家的お寿司屋さんに名店があるような感じですね!(そんなお店には行ったことがないですが...笑)

僕は回っていないお寿司屋さんにも最近行っていません・・・涙  
温泉も時価だったら入るのが怖いですね。

>kanoko551さん
駐車場がありますからDSCでしたらそちらに止めたほうが良いかもしれません。ご覧のとおり道がとても狭いので。
温泉憲法、面白かったので写真に撮りたかったのですが湯船の中にしかなくて撮れませんでした。

投稿: tetsu | 2007年1月14日 (日) 21時45分

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